設置前との状況比較 2018/09/25
2017年10月末より、量子水 vG-7を設置して、工場を稼働しています。
約10ヶ月使用して、当初の目論見通りだった。
①排水状況の安定化 ②ボイラー燃費向上 ③被洗物の品質向上を期待して、且つコスト改善を基本に結果分析し報告します。
1.排水状況の安定化と費用効果
放流排水に関しては、下水基準を確実に下回っており、且つ薬剤の効果が得られやすいためか、凝集分離が安定しています。
反面、従来の量の凝集薬剤を使用すると、分離がさらによくなり排水はきれいになりますが、汚泥が多くなり、コストがかかってきます。当初、それがわからず行ったため、汚泥槽のバキュームを臨時で入れています。(コストに関しては後述)
凝結剤納入実績
①2017 | ②2018 | ①₋② | |
---|---|---|---|
納入量(kg) | 40,080 | 32,820 | 7,260 |
回数 | 11 | 9 | 2 |
(1)2016年10月~2017年9月
(2)2017年10月~2018年9月
年間コスト削減額
単価(¥50/Kg)×使用量差(7,260kg)=¥392,040
その他 ph調整薬剤 約129千円/年間
苛性ソーダ納入年間3.5回
2.ガスボイラーの燃費データ
導入時の2017年11月~2018年2月のガス使用量と稼働時間、及び気温とそれぞれを加味した燃費分析を実施。約4%の向上となりました。しかし稼働時間が長かったことと気温が低かったこともあり、使用量としては前年と変わらない結果となりました。
稼働データ
設置後 | 前比 | 設置前 | |
---|---|---|---|
燃費 | 28.45 | 96.0% | 29.63 |
使用量 | 64,555 | 99.7% | 64,731 |
平均気温 | 7.3 | 81.0% | 9.0 |
稼働時間(※1) | 982 | 107.0% | 918 |
11/1~2/28比較
仮説として、稼働時間が同じだった場合として、削減額に置き換えると、当時のガス単価で期間320千円程になる計算になります。気温が上がってくると、ここまでの差は出ませんが、燃料単価高騰や、冬場の気温低下などの悪条件時には燃費向上は大きなコスト抑制効果があると考えます。上記の数値は4ヶ月間で、年間では、約倍のコスト削減になると予測しています。
3.洗剤使用量の変化
設置後1ヶ月が経過して、洗浄力が向上している為に、液体洗剤の使用量の削減調整を実施しました。これにより、13%削減、金額に於いては9ヶ月で108千円になります。年間予測では、合計で142千円ほどになると予想しています。
(洗剤納入量実績)
設置前 | 設置後 | ||
---|---|---|---|
量 | 2,346kg | 量 | 2,057kg |
金額 | 882,096円 | 金額 | 773,432円 |
12月~8月 対象
4.増加するコスト予想
メリットのみではなく、デメリットしては、薬剤の効果がでる事での、デメリットがあると予想します。1つは凝集剤を従来のままにして運用を当初行っていたことで、最終の排水は良い状態にはなりましたが、その分不純物の汚泥が多くなることにつながり、汚泥槽のバキューム作業を1回多くなってしまい400千円ほどのコストがかかっています。また、洗剤の効果が上がることで、その分排水が汚れてくることも予想され排水処理設備に負荷が掛かってくるコストがでると予想しています。
現在は、薬剤量の調整を行い、排水基準内での運用を実施してコスト増加を抑制出来ています。モップの加工に関し、都度染め工程を入れていますが、洗浄力向上により、染料が以前より落ちて薄くなっている事がわかり染料の量を増加させています。その分のコスト増になっています。
5.品質向上に関して
水のナノ化による、洗剤の効果向上に関わる事は従来の量より削減しても品質が変わらないことが1つ。マットに関しては、洗剤量を変えずに実施していましたが油分の除去不足による再洗いの量が、設置前と比較して、1ワッシヤ分は削減出来ています。その為、1ワッシャ分の時間効率も含めたコスト削減とともに、全
体的な品質向上により、見落としによる不良品の割合が少なくなっている現状です。
臭いに関する品質で、魚腐臭に関しては、除去出来ずに使用先を限定する必要性があり、その分在庫ロスにもつながっていましたが、現在は洗い後の検品時に臭いが残っていた場合は48時間程、水につけ込んだあと通常洗浄を行うことで、臭い除去が出来ています。トイレ用のマットに関しても同様で、商品個々では臭いはわずかでしたが、在庫置き場にいくと尿臭がしていましたが、現在はほとんどしていない状態です。
6.まとめ(費用効果)
①増加したコスト
(汚泥処理、モップ染料)
染料関係 約200千円
汚泥回収 約400千円
計 約600千円
②削減できたコスト
(ボイラー、凝集剤、洗剤)
凝集薬剤 約521千円
燃料関係 約500千円
洗剤関係 約142千円
計 約1,163千円
③改善できたコスト
①(増加コスト) 600千円
ー②(削減コスト) =11631千円
563千円
増加した費用に関しては、前述しているように薬剤の調整を行うことで、通常時と同様に出来ています。モップの染料に関しては、従来は汚れを落としきれずに加工を行っていたため、染料が少なく済んでいたと考えると、品質向上には必要コストと捉えています。
増加分は共にコントロールが可能な費用です。
例年、乾燥機や配管の赤さびによる劣化での漏れの修理が2、3件は発生していましたが設置後は1件のみと赤さびの抑制にもつながっているのではと感じます。(水のナノ化による黒錆への変化)
今後も量子水の未知の可能性を期待します。